おどりがもたらす「精神的なゆとり」とは

習ったことが私生活に活きていると実感ができると
よりお稽古が楽しくなりますね。
ふだん、着物を着る機会が少ない、わたしたち現代人にとって
日本舞踊はどのように私生活に活きてくるのでしょうか?

日本舞踊で大切なのは「礼」をすること。
お稽古でこれが習慣になれば、普段の生活でも
自然と「礼」を尽くせるようになります。

心は身体にあらわれ、そして身体の動きは心に表れます。
たとえば、日中に嫌なことがあって、心が乱れたとき
「気」が上がって呼吸が浅くなる傾向があります。

日本舞踊をお稽古している人は、呼吸を鎮めて
「丹田」(おへその下あたりの場所で「気」が貯まる・流れるポイント)に
気を落とす方法を知っていますので、リラックスの姿勢をしたり
正座をしたりして、心の鎮め方を心得られるのです。

また、日常生活のしぐさや所作にも、お稽古の効果はあらわれます。
お客様にお茶を出すとき、名刺を出すとき、ぶっきらぼうではなく
優しく、おだやかに立ち居ふるまうことができるようになります。

男性も女性も、動きが滑らかで柔らかくなることは
精神的にもゆとりを持つことができ、スムーズな人間関係の土台にもなることでしょう。

常に、中庸に、フラットに。
日本舞踊を楽しく明るく、私生活に取り入れていただければと思っております。
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